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サブロー外野手・技の光る打撃で貢献

 



 絶対的な大砲不在の中、中軸でベテランらしい勝負強さを発揮している。6月1日に38歳になったサブローはここぞ、という場面で何度も効果的な一打を放ってきた。チームはなかなか勢いに乗り切れないが、「まだまだ若手に負けないという気持ちでやっている」と好調を維持。その存在感は際立っている。

 4月中旬までは先発を外れることもあったが、しぶとい打撃が光り、4月23日のオリックス戦(QVCマリン)に今季初の四番で起用された。その後は期待に応える活躍。39歳の井口と主に三、四番を組み、得点を演出してきた。印象的だったのは5月7日のオリックス戦(京セラドーム)。2度の好機で同点打と勝ち越し打を放ち、チームの連敗を止めた。特に前の打者が併殺打に倒れて迎えた同点の7回二死三塁の打撃には経験が詰まっていた。直球がややシュート回転することを頭に入れた上で「一番いいボールを狙っていた」と馬原の150キロを左前へはじき返し、流れを引き戻した。

 5月25日の阪神戦(甲子園)でも3打点と四番の働きを果たした。6月に入っても3割近い打率をキープ。その奮闘ぶりには、伊東監督も「しっかり結果を残してくれるし、チームを引っ張ってくれている。ベテランらしく一発で仕留める」と賛辞を惜しまない。

 今季ロッテではすでに5人の新人が一軍でプレーした。他球団でも若手の活躍が目立つ。だが、サブローは「使う方は若い選手を使いたがると思うけど、それに対して何くそという気持ちでやれている」と充実感を語る。強いチームには核になるベテランがいるのが通例。上位浮上に向け、さらなる活躍から目が離せない。
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