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大島洋平外野手・奇跡のキーマン

 



 首位・巨人とは12.5差。CS圏内の3位・阪神とですら5差(9月11日現在)。Aクラス奪回も危機的状況にあえいでいる中日が細い道を切り開けるとするなら、やはり大島洋平の復調は絶対条件だろう。

「腹切りになっていますよね。バットの軌道が遠回り……。体が突っ込んでしまうから、ストライクとボールの見極めもできていない。レフトの方に弱い打球が飛ぶだけです。チームも個人も成績が悪い。一番打者としても、選手会長としても責任を感じています」

 的確な自己分析が、大島らしいといえばらしい。前半戦は十分にクリア圏内だったシーズン200安打はすでに絶望的。8月末から9月初旬にかけては、29打席無安打が続くなど、リーグ8位の打率.309、トップと8本差の161安打と、首位打者、最多安打争いでも大きく失速した。

 それでも谷繁兼任監督が大島を先発から外さないのは、大島個人の復調とチームの浮沈が密接に関係していることを見抜いているからだ。就任早々に平田とともに「おまえたちがチームを引っ張れ」と指名した。大島が出て、荒木がつなぎ、ルナ、平田、森野がかえす。この「得点の方程式」を確立することが、ラストスパートの正否に直結する。

「今、ここから何かを学びたい。応援してくださるファンの皆さまには申し訳ないですが、僕だけじゃなく誰もあきらめてなんかいませんから。僕のキャリアの中でも今が踏ん張りどころと思っています」

 9日の広島戦(マツダ広島)では、得意の前田から2安打。奇跡の扉をこじ開けるカギは、大島だけが持っている。

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