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谷元圭介投手・揺れ動いた持ち場から乱戦の仕事人へ

 



 谷元圭介が要職を全うした1年間のゴールが見えてきた。9月18日現在で45試合登板。3年前のシーズン自己最多登板まで、残り「2」に迫った。更新も射程圏内に入る進撃で、ブルペンを支えてきた。開幕前は先発候補との見方もあったが、中継ぎに落ち着き、不動の立場を築いた。小差での優勢、劣勢で早いイニングから投入される切り札になった。

 2年ぶりのAクラスが確実な情勢で、上位キープのために欠かせないピースだった。先発陣は大谷、上沢、中村ら若手成長株が主体。試合展開が不透明で、栗山監督は試合序盤、中盤から早めの大胆な継投策を展開してきた。逃げ切り、逆転での白星の可能性があるケースで、試合終盤へとつなげる難役を任された。同日現在、防御率1.15と完璧な働きだ。

 明確な役割が、新境地を開く推進力になった。昨季は中継ぎが主体ながら、先発ローテーションの谷間を埋めるユーティリティー投手のような起用法だった。今季は荒れた展開の試合中盤から終盤を支え、大量ビハインドでは登板しないなど、いわば勝ちパターンを計算する1人に加わった。「プライドを持ってやっている。中途半端な気持ちではいない」。強い自負が、折れない心の添え木だ。

 存在価値を示すようにすでに5勝をマークしたが、今季のハイライトは2勝目を挙げた6月3日の広島戦(札幌ドーム)。2点ビハインドを一挙5点で逆転した直後の4回。中村が無死満塁のピンチを招き、2番手で登板。無失点で切り抜け、続く5回も抑えた。流れが変わりかねない分岐点で、最高の仕事をした。「僕みたいな投手少ないでしょ」。存在価値の「復活」が輝く、躍動を続ける。

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