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大石達也投手・フォームを見直し、右肩痛解消へ

 



 2010年のドライチ、大石達也が入団から苦しんでいる。特に今季は、ルーキーイヤー以来の一軍登録なし。二軍戦でも、6試合登板に止まった。「今年は、特に今まで以上に考え、いろいろと聞いて、試したシーズンでした」。苦しんだ主な原因は、肩の痛みだった。

 春から夏と調子を上げていき、マウンドに立つところまではクリアしていた。だが、いずれも試合で投げたあとには痛みが出たり、調子を落としたりで再調整を強いられ、同じパターンを繰り返すこととなった。この失敗を機に、メカニック的な部分から投球法の徹底的な見直しを決意。横田投手コーチいわく「『無意識に(肩を)庇っている』という一番厄介な状態」を改善すべく現在、肩への負担のない投げ方を模索している最中だ。フォームを劇的に変えるというわけではなく、「フォーム自体は今まで目指してきた形と一緒で、それに対してのアプローチを変えるだけ」と、大石は説明。テークバックなどを工夫し、痛みの出ないフォームに近付けていく。

 9月からの取り組みは、現時点では順調に進んでいる。ネットスローや立ち投げの段階までは良い状態で投げられている。オフまでの期間に少しずつ段階を踏んでいき、打撃投手かシートノックで投げるまでを一つの目安としている。「捕手が座ったりすると、少し力んでブレることがあるので、それをなくすことと、対打者でどれぐらいまで投げられるかがこれからのテーマになります」。

 これまで「どんなに体の調子が良くても、肩だけは別だった」という悩みの種は、ようやく治まりつつある。来季こその能力開花へ、確かな手応えを掴んでいる。
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