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高橋朋己投手・侍ジャパンにも選出されたクローザー左腕

 



 2007年以来7年ぶりの5位という結果に終わっただけに、今季はチーム全体で大幅な年俸アップを望めそうもない。本来であれば該当するであろう個人タイトルを獲得した中村剛也岸孝之はいずれも複数年契約期間中、メヒアもすでに更改を済ませ帰国している。

 その中で、一番の注目は高橋朋己だろう。タイトルには手は届かなかったが、クローザーに抜擢され、リーグ4位の29セーブ。また、新人年の昨季は、社会人時代からのケガを抱えての入団だったため、一軍登板は8月15日からの24試合にとどまったが、今季は開幕からフル稼働。目標に掲げていた「60試合」を超える63試合に投げ、防御率2.01の数字には、自身も納得の笑顔を見せた。2年目ながら権利を保有している『新人王』にも、有力候補の一人として最後まで名前が挙がっている。

 今季の成績が評価され、シーズン終了後には、『2014 SUZUKI 日米野球』のメンバーとして、初めて日本代表にも選出された。高橋は「僕は地味。ドラ1で輝かしく入ってきたわけでもないし、高校も無名だし、たぶん、西武以外のファンで僕のことを知っている人は、ほぼいないと思います」と話し、常々「たくさんの人に『西武の背番号43番・高橋』を覚えてもらう」ことを目標としている。

 知名度アップには侍ジャパン入りは効果絶大であることは言うまでもない。『侍ジャパンの高橋朋己=西武』がアピールされれば、球団にとっても広告塔の役割を果たすことにもつながる。「今年の活躍を、来季も続けられる選手だと思っている」と、田邊監督の期待値も高い。球団が契約更改でどのような評価を示すのか、ぜひ注目してみたい。
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