ジャイアンツ球場で行われた秋季キャンプで、原監督はいくつものコンバートを決断した。その1つが先発の
澤村拓一を救援に回し、一昨年のセーブ王・
西村健太朗を先発に加えること。指揮官は「新しい体制で来季は臨む」と自信をもって宣言した。
救援陣に入る澤村は抑え候補の1人でもある。原監督から言葉をもらったときには「うれしかった。やりがいのあるポジション。そういうところで言っていただいたので、結果を残したい」と意気に感じていた。秋季練習で特に取り組んだのがフォークの精度を上げることで、握りなど微調整を加えている。試合終盤に投げることになれば1球の失投が勝敗を左右する。右腕も「後ろはそういうところが大事。自分のモノとしていけるように」と意識が高い。
かつては先発も務めていた西村だが、2012年からはリリーフに専念。ただ、今年は二軍落ちした時期もあり、抑えは
マシソンに譲り、6セーブに終わった。「今年はチームに貢献できなかったので、いい機会だと思ってしっかりやりたい」と新たなポジションで巻き返しを期している。先発に回ることで、新たにチェンジアップを覚えようと時間を割いている。「(今の球種では)緩急がない。速い球種ばかりで、緩急をつけられないとダメだと思うので、しっかり習得できるようにやっていきたい」と意欲的に語った。
役割が変化し、調整方法も変わってくる。澤村が「毎日、準備をしないといけないので、体調管理をしないといけない」と表情を引き締め、西村は「トレーニング方法などはまだ考えていない。これから」と言った。日本一奪回へ、2人の活躍は欠かせない。