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牧田和久投手・気迫をみなぎらせ背中で引っ張る選手会長

 



 昨年に続き、今季も選手会長を務める牧田和久はさらに責任感を強めている。「自分はみんなの前で話して引っ張るタイプではない。結果を残して、その背中を見て、ついてきてくれる若手がどんどん出てきてくれればチームも強くなってくると思う」。背中で示す“牧田流”でチームをけん引する。

 言葉の裏には、プロ5年目を迎える自分自身への覚悟もにじむ。2年続けて8勝9敗と負け越し。特に昨季はカード頭の先発を任されていたにもかかわらず、「勝ったという印象がない。負けたり、試合を作れなかったりという印象の方が大きい」。

 また、ホーム最終戦(10月2日、対日本ハム)では自身プロ最短1回7失点KOという苦渋を味わった。「力不足」と契約更改の席で、昨季の自身の戦いぶりを表したが、その中で最も感じているのが「年々コントロールが悪くなってきている」こと。田邊監督も「相手もアンダースローに慣れてきたというのもある。年齢とともにコントロールがより大事になる」と語る。特に「『ここ』というところでの制球力アップ」を、サブマリンは最大のテーマと位置付けた。

 さらなる成長のため、今季は「より自分に厳しく」いく。甘えが出ることを危惧し、自主トレも単独で敢行。妥協を許さぬ環境でメンタル面の強化を図ってきた。というのも、昨季13勝を挙げた岸の姿に「『絶対に勝つ』という気迫が常に見えていた。それを見れば、野手も『絶対に点を取る』という気持ちになると思う」とエースの所以を痛感したからだ。選手会長として、また先発ローテ投手として、マウンドで『気迫』をみなぎらせることで、チームメート、そしてファンの心を突き動かしてみせる。
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