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徳山武陽投手・フルシーズンを一軍で

 



 初々しさよりも、みなぎる決意が先に立つ。2011年のドラフトで育成選手として指名され入団し今季で4年目。徳山武陽は初の一軍キャンプに燃えている。「自分がいるということを何としてもアピールしたい。ブルペンに入る投手の人数も多くて、投げていると、いいところを見せなくちゃ、と思うんですが、一方ではそれにとらわれ過ぎてもいけないという意識もあります」

 今キャンプでは、(1)低めへの投球、(2)セットポジションでの投球、という2つの課題に徹底して取り組む。13年に育成から支配下登録され、昨年9月3日中日戦(神宮)でうれしいプロ初勝利を挙げた。一方、一軍の舞台を踏むことで、制球力や、走者を背負っての投球という課題も明白になった。「二軍から上がって投げてまた落ちる、というのはもうイヤ。1年間一軍にいることが目標です」と誓う。

 昨秋の松山キャンプでは計1050球を投げ込むなど精力的な取り組みを見た真中新監督から『キャンプMVP』との評価を受けた。ブレークの期待を背負い迎えた今オフは、京都での自主トレーニングに加え、鳥取まで出向き、初動負荷トレーニングに入門。同じジムにいた山本昌、山井(中日)らの姿にも刺激を受けた。1月には、由規、木谷とともに沖縄で合同自主トレを行い、早めの仕上げでキャンプに備えてきた。

 先発ローテーションは、FA加入の成瀬とエース小川、ベテラン石川がほぼ当確。残る3枠を杉浦、石山、村中らが争い、由規も着々と復帰への道を歩んでいる。「どんなポジションでもいい。とにかく食らいついていきたい」と徳山。初の一軍キャンプから一気にブレークを狙う勝負の1年が始まる。
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