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馬原孝浩投手・ブルペン皆勤で完全復活宣言

 



 プロ12年目で最速ペース、過去最高の仕上がりの良さを見せているのは馬原孝浩だ。キャンプ初日から、休日を除き無休で「ブルペン皆勤」を続けている(2月19日時点)。新キャンプ地・宮崎の地で充実した毎日を過ごしている右腕は「去年までは慎重になっていたけど、今年は肩に怖さを感じずに腕を振れている」と笑顔を見せる。2012年に手術した右肩の不安を完全に払拭する1年になるかもしれない。

 昨年は55試合で防御率3.55の成績を残し「完全復活」を印象づけたが、本人の評価は厳しいものだった。「昔のフォームを取り戻すことが必要だと思っている」。無意識に右肩をかばいながら投球していたことで、腕の振りが縦回転から横回転に変わり、打者からは「打ちやすい」ボールになっていた。かくして馬原はソフトバンク時代、剛球を武器に守護神として君臨したフォームを取り戻すため無心で腕を振り続けたのだが、それにはもう一つ理由があった。それは、タフさをアピールするため。昨年は首脳陣が故障再発を予防し2日連続の登板が最長。「気を使われないようになりたい。毎日ブルペンに入ることが、アピールにもなると思う」と完全復活を宣言。森脇監督も連日のブルペン入りに「非常に順調。元気にやっているなという感じです。驚くことではない」と目を細める。

 通算180セーブを誇る右腕は常に前だけを見つめている。「昨年以上に順調に来ている。体の状態は最近では一番いいと思う。そういう意味では楽しみなシーズン」。平野佳、佐藤達の昨季のタイトルホルダーに加え、馬原がフル回転で登板可能となれば、より強固な救援陣が完成する。
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