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山下幸輝内野手・猛アピールを続ける“新しい風”

 



 新人の存在感が高まっている。ドラフト5位の内野手、山下幸輝が定位置争いに加わりそうな勢いを見せている。2月14日から対外試合で2戦連続安打と好調な打撃を披露。「2クールまでは環境に慣れず苦しんだ。3クール目で慣れて自分の力を出せるようになった」と手応えを口にした。

 早速非凡なセンスを見せたのは初の練習試合となった14日の日本ハム戦(名護)。途中出場ながら7回に斎藤佑からあと少しで本塁打という特大の当たりを見せた。適時二塁打で貴重な1点をもたらした。「あそこまで伸びるとは思わなかった。入らないのが自分らしいですね」と苦笑交じりに振り返った。勢いに乗った22歳は15日の中日戦(北谷)では先発し、5回に岡田から逆方向の左翼線に巧みに打ち返した。

 内野陣はY.グリエル、バルディリスといった外国人が次々と控えている。出場機会を増やすためには彼らとの戦いに勝っていかねばならず、新人ながら乗り越えるべきハードルは高い。ただY.グリエルはキューバの国内リーグに参戦中のため4月下旬までチームに合流できない可能性がある。ここにきて強肩強打の三塁手として山下の存在が楽しみになってきた。中畑監督は「ちょっとしたブームをつくるんじゃないの。新しい風を吹き込んでほしい。いい争いをする可能性がある」と期待した。

 打撃だけでなく15日の中日戦では二塁を守り、複数ポジションをこなす一面も見せた。キャンプは折り返しを過ぎ、これからオープン戦、練習試合がいよいよ本格化していく。「いままで全然アピールできなかった。ここから結果を残して開幕一軍を狙う」と意気込んだ。
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