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国吉佑樹投手・自覚と責任を胸に

 



 国吉佑樹の言葉には、自覚と責任感が詰まっていた。「最低でも60試合は投げたい。守るものができたので、僕自身がしっかりしないといけない」。昨年12月の契約更改で、同じ大阪出身の紗知夫人と結婚していたことを公表。「成績を残して、家族を守っていきます」と表情を引き締めた。

 12年の12月に知人の紹介で知り合い、ホワイトデーにあたる昨年3月14日に婚姻届を提出した。ジュニア・アスリートフードマイスターの資格も取得している紗知夫人は「穏やかで、のんびりしている。家にいてもすごくラクです」と全幅の信頼を寄せる存在。背中を押されるように、先発、中継ぎ、抑えと全ポジションを経験した。49試合で14ホールドを記録。飛躍へ確かな手応えをつかみ、新たなシーズンを迎えた。

 昨季21セーブを挙げた2年目の三上朋也とともに、守護神を争う立場としてキャンプイン。「クローザーのポジションは、1年間同じ人間がやるべきもの。信頼を得られるように、そこを目標にしたい」と相当な決意で臨んだ。150キロ超の直球とスライダー、フォークを軸に組み立てる。オープン戦では完ペきな結果を残せず、先発から配置転換となった新人の山崎に譲ることになったが、中畑監督の期待は変わらない。

「クニ(国吉)にとって大事な1年になる。変化球でかわす投球は必要ない。力でねじ伏せて欲しいよな」。開幕は勝ちパターン、主に8回を任せられる予定。第一子となる男児も生まれ、さらに背負うものは大きくなった。「1人ひとり、打者をきっちりと抑えること。その積み重ねだと思っています」。泣きどころでもあるリリーフ陣。役割は理解している。
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