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金城龍彦外野手・アラフォーの存在感

 



 開幕は坂本で迎えたが、その後に松本哲が任され、4月9日からは39歳のベテランに白羽の矢が立ち、金城龍彦が一番打者として、チームを引っ張っている。

 DeNAから移籍し、キャンプから精力的だった。豊富な練習量と野球に真しん摯し に取り組む姿勢に、周囲も刺激を受ける。原監督もキャンプから「存在感がある」と認め、新天地で迎える開幕を前に、金城は「この連覇しているチームで、一つでも多く自分の役割を果たしてチームのプラスになるように、できることを精いっぱいやっていきたいと思う」と自然体で誓った。

 代打など途中出場の試合が続いていたが、初めて先発で登場したのが4月9日の広島戦(マツダ広島)だった。打線が低調な中、金城はトップバッターとして役目を果たしていく。3回に四球を選び、5、7回は右前打、9回にも再び四球と、5打席で4出塁。指揮官は「非常に元気がいい。良さが出た」と褒めたが、試合は0対1で敗れ、金城は「次、頑張ります」と言葉少なだった。続く10日のヤクルト戦(東京ドーム)は、0対1の2回に一時逆転打となる2点左前打。ただ、この日も黒星を喫し、「試合に勝ちたい。もっと貢献できるように頑張ります」と厳しい表情を崩さなかった。

 12日にも2安打を放ち、5試合連続で一番での先発となった15日のDeNA戦(横浜)では値千金の一発を放つ。0対0の7回二死一、二塁で高めに浮いた変化球を右翼席にはじき返した。古巣相手に2季ぶりの本塁打をマークし、チームを白星へと導いた。冷静な金城も「ワンチャンスという気持ちで、思い切って強く振ることを心掛けた」とさすがに興奮を隠せなかった。
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