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牧田明久外野手・指揮官も信頼を寄せる右の和製大砲

 



 今シーズンでプロ15年目を迎えた牧田明久。スタメン出場こそ4試合(5月13日時点)と決して多くはないが、その守備力は大久保監督をして「守備範囲も広いし、肩も強い。安心して見ていられる」と言わしめる。球団創設時から在籍を続ける32歳は「15年ですか。まあ、ただ長くやっているだけですよ」と謙遜するが、チームにとっては欠かせない存在となっている。

 守りだけではなく、長打力も魅力の一つだ。12年には9本塁打をマーク。5月4、5日の日本ハム戦(札幌ドーム)では五番でスタメン出場した。2月のキャンプ中には「超攻撃的オーダー」の目玉として二番打者としての構想もあったほどだ。両打ちの松井稼を除き、右打ちの外野手はチームに牧田を含め3人しかいない。攻守両面で、貴重な戦力であることに疑いの余地はない。

 今季は打率.211と打撃では本領を発揮できていない。だが、指揮官は「代打でもいけるし、スタメンでもいける。おまけに守備固めでも使える。監督としては本当にありがたい選手」と信頼は揺らいでいない。どんな形で出番が来ても期待に応えられるよう、毎日黙々と準備に励んでいる。

 現在は終盤の守備固めとしての出場が目立つ。本人は「出番が来るとしたら、だいたい試合の最後の方なので、そこまでが長いんですよ」と笑う。限られた出場機会の中で堅実に仕事をこなし、試合を引き締めている。昨年の6月3日には、阪神のストッパー・呉昇桓から2点サヨナラ三塁打を放ち、自らの誕生日に花を添えた。まだシーズンは100試合以上残っている。背番号5の存在感が際立っていくのは、これからだ。
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