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伏見寅威捕手・“攻守+声”で上昇ムードに導く

 



 試合に出場しないときでも常に全力投球を心がける。プロ3年目を迎えた伏見寅威。チームには正捕手・伊藤、ソフトバンクからFA移籍してきたベテラン・山崎勝が存在するだけに一軍入りは容易ではない。

 さらにチームはシーズン中のほとんどが捕手2人体制を敷く状況。

「一番はやっぱり試合に出ること。それがプロ野球選手の仕事ですから。でも、チームの雰囲気、状況でやることはたくさんある。常に声を出していいムードにすることを考えています」。一軍入りが厳しい中でも自らの役割を確実にこなしている。

 今季のオリックスは大型補強もあり、一軍にはベテラン、中堅選手が多くなった。そんな中、一軍キャンプから伏見と同じメニューをこなしてきた山崎は「周りの状況を判断してしっかり応じている。若い選手だがムードメーカーとして盛り上げている」と口にする。新人には自ら声をかけ、ベテランにもときに冗談を加えながら積極的にコミュニケーションを取っている。もちろん、試合に出れば結果を残すことに全力を尽くす。

 今季一軍初昇格は5月8日の日本ハム戦(京セラドーム)。途中からマスクをかぶり、最終回の1打席目では今季初安打となる遊撃内野安打を記録。さらに12日の楽天戦(京セラドーム)では9回に守護神・松井裕から左前打を放つなど、自慢の打撃で存在感を見せつけた。「自分は打てる捕手を目指している。もちろん得点を与えないリード、捕球技術などが一番重要ですが。毎試合が勝負と思ってこれからも自分らしさを出していきたい」。少ない好機をモノにし、ベンチを盛り上げ不振が続くチームを上昇ムードに導いていく。
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