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李大浩内野手・来日初の30発に向け、量産態勢に

 



 熱い夏が大好きな韓流の大砲が、気温とともに再び打撃の調子を上昇させてきた。7月7日の楽天戦(ヤフオクドーム)。互いに無得点で迎えた2回に、李大浩が則本の投じた内寄りの直球を強烈なライナーで左翼席に突き刺した。「打った瞬間、手応え的に入った感じはあった」。自身12試合ぶりとなる18号2ランに安どの表情を浮かべた。

「韓国では、汗をかいて調子が上がるから夏が好きだった」と、韓国時代から夏を大の得意としていた。来日1年目となったオリックスでの2012年には、7月に打率.338で7本塁打をマーク。翌13年にも7月に打率.333、3本塁打と打ちまくった。ただ韓国と違い、高温多湿な日本では連戦と移動の疲れから8月に体のキレが低下。来日1年目からの2年間は、ともに8月に打率が2割台と低迷した。それでも「夏好き」を公言するだけに、日本の気候にも慣れた来日3年目の昨季は8月に月間.339をマーク。勝負の夏場に大暴れし、ソフトバンクに移籍1年目からリーグ制覇の原動力となった。

 本拠地・ヤフオクドームにテラス席が新設された今季は、交流戦終了時までに16本塁打をマーク。リーグ戦再開初戦となった日本ハム戦でも17号を放つなど、ハイペースでアーチを重ねてきた。来日初のシーズン30本塁打の期待も高まっている中で、6月23日の西武戦(大宮)では、左翼ポールを巻いてスタンドインしたように見えた打球がファウルと判定され、地方開催で機材がないという理由でビデオ判定も実施されなかった。この「幻の一発」をきっかけにアーチでは足踏みしたが、大好きな夏の到来とともに、鷹の大砲が量産態勢に入ってきた。
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