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岩崎恭平内野手・チャンスは逃さない

 



 ケガ人が相次ぐチームの中でチャンスをつかんだ。昨季途中、中日からトレード移籍でオリックスの一員となった岩崎恭平。圧倒的な脚力と、内外野を守れるユーティリティーさが武器のプロ7年目の内野手だ。「今は技術と野球に対しての考え方がうまくかみ合っている。試合に出られる喜びを感じています」。野球人生で一番のスポットライトを浴びたのは意外な場所だった。

 7月28日の日本ハム戦(ほっと神戸)。「九番・二塁」で今季4度目のスタメン出場を果たすと大仕事をやってのけた。1点を追う2回。二死一塁で迎えた第1打席で右翼席へ逆転の1号2ラン。移籍後初アーチとなった一発はなんと球団8000号のメモリアルアーチ。巨人西武、中日、ソフトバンクに次ぐ5球団目の記録だ。試合はそのまま逃げ切り岩崎は初のお立ち台に上がった。この試合まで通算本塁打は中日時代に放った1本のみ。球団史に残る一発を放った岩崎は「今までにない最高の感触でした。うれしいのと同時にちょっと申し訳ないかなと。(節目の本塁打は)ホームラン打者に任せておけばいいかなと思っていたので」と苦笑いを浮かべた。

 開幕は二軍で迎えたが、腐ることなく自分の出番を待ち続けた。守備、走塁でアピールするバイプレーヤーが走攻守で主役となった一戦に福良監督代行も「ずっと打撃の調子も良かった。自信を持ってプレーしてくれている」と評価。二軍には小谷野、平野恵、原拓らがケガからの復帰を目指している。彼らが一軍に戻れば内野は激戦区になるが、「守備と走塁で一番になれるように頑張るだけです」と力を込める。一軍の舞台にしがみつくためチャンスは逃さない。
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