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呉昇桓投手・外国人初2年連続セーブ王へ

 



 ストッパーの呉昇桓が2年連続セーブ王を懸けてタイトル争いに参戦中だ。本人は「僕の数字は関係ない。チームが勝つことの方が大事だから」とチームの命綱を握っている。

 契約最終年の今シーズンも順調に数字を重ねてきた。なかなかチームが乗り切れなかった5、6月にも3連投するなど存在感を見せつけて踏ん張ってきた。

 もっともつらいシーンは夏場に入った7月3日のDeNA戦(横浜)だ。2点リードの9回に代打・後藤に同点2ラン、石川にサヨナラ打を浴びる大暗転だった。

 徐々にボールのキレを欠いているが、呉昇桓は配球を変えながら局面をしのいできた。平田ヘッドコーチが「スンファンでやられたら仕方がない」と言うように、腹をくくった投入が続いている。

 7月31日のヤクルト戦(甲子園)では、2年連続3 0セーブ目をマーク。3点リードで登板して二死を取った後、大引、デニングに連続二塁打を浴びて1点を返されたが後続を断った。

 外国人投手が来日1年目から2年連続で3 0セーブ以上を挙げるのは史上初。昨シーズンは3 9セーブを記録したセーブ王が、このまま投げ進めばこれを上回る可能性も出てきた。

 いくら不調でも中西投手コーチは「最後はスンファンと決まっているわけだから信頼して送り出すだけだ」と今後はフル回転を決めている。

 優勝争いに欠かせない守護神は「失投があるかもしれないが、それを反省して投げる」と謙虚な姿勢を示しながら、大きな期待に応えていく。
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