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内竜也投手・遅れを取り戻す

 



 やっと、この男が戻ってきた。ロッテのプロ12年目・内竜也。8月23日に一軍に昇格。中継ぎ陣にとっては待ちに待った一軍合流だった。「問題ない状態で上がってこれた。やるべきことをやるだけですから」との言葉から頼もしさを感じた。

 中継ぎ投手として圧倒的な能力を持ちながら、毎年のようにケガに泣かされてきた。昨季終了後には右足首を手術。5年連続でメスを入れ、今季も開幕には間に合わなかった。7月に実戦に復帰し、二軍戦では16試合に登板。0勝1敗8セーブ(防御率1.17)と圧倒的な成績を残した。昨季の5月よりも遅くなってしまったが、万全の状態での一軍合流に落合投手コーチは「内が戻ってきてくれたのは心強い」と喜んだ。

 ところが、時期を同じくしてチームは別のアクシデントに見舞われた。セットアッパーとして抜群の安定感を誇り、「勝利の方程式」の一角を担ってきた大谷が右内転筋のケガで離脱した。内への期待がさらに高まっているが、本人はいつもどおり淡々としたままだ。

「僕がやることは変わらない。いつどこでマウンドに上がっても抑えるだけ。とにかく点を取らせない。ただでさえ出遅れていますからね。ここからチームに貢献していかないと」

 今年の夏は、親戚関係にある関東一高のオコエ瑠偉(3年)が大きな注目を集めた。「親戚ですし、頑張ってほしいと思って見ていた。僕も頑張ろうという気持ちになりますしね」

 夏の甲子園は終わったが、プロ野球はここからが佳境を迎える。CS出場を狙うチームの中で、内もラストスパートをかける。
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