チームが一番苦しい時期を救ったシアーホルツだが、勝負どころで故障に泣いている。キャンプ中に
エルドレッドが離脱し、早々に調査に動いていた球団の目に留まった。守備と走塁に難のあるグスマンとは反対に、鈴木清明球団本部長をして「守備が良い」と評価されての入団だった。契約初年度では球団史上最高年俸の約116万2000ドルで入団した。
来日直後は日本独特の配球に苦しみ、ナイター照明にも苦しんだ時期があった。7試合で打率は.080と低迷し二軍に降格。調整期間を終えると、一軍復帰後は打ちまくった。5月17日に来日初本塁打を放つと、20日には1試合2発。三番に座ることが多くなり、四番を打つ
新井貴浩、五番を打つ復帰したエルドレッドとともにチームを支えた。真面目で足もあり、肩も強い。守備固めをあまり必要としないことも魅力だった。
アピールを続けていたシアーホルツだったが、ケガに泣いた。始まりはまさかの熱中症だった。7月30日の
ヤクルト戦(神宮)後、暑い日本の夏に耐え切れなかった。大事を取り、二軍降格。二軍で徐々に体を慣らし、デーゲームにも出場。代役で一軍にいたグスマンの打率が上がらなかったこともあり、8月11日に再登録された。
だが、待っていたのはまたしても故障だった。極めつけは9月12日の
阪神戦(甲子園)だった。翌日の朝に症状を訴えると、トレーナーからもストップがかかり二軍降格が決まった。翌日の検査結果は「腰椎椎間板関節症」。チームは好調を維持していたが、痛恨の離脱となった。連戦が続く中でシアーホルツの姿はない。来季の契約は未定。復帰を目指してリハビリを続ける。