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田原誠次投手・日増しに信頼を高める変則右腕

 



 昨年痛めた左ヒザの影響で、キャンプも開幕も一軍入りを逃した。一軍に定着したのは8月から。ここから好投を重ね、勝ちパターンでの中継ぎとして、立場を確立した。田原誠次は「本来のピッチングができているかなと思う」と自信をのぞかせる。

 5月上旬にも一度、一軍昇格があったが、そのときは2試合に登板しただけだった。2度目の昇格となった8月は25日のヤクルト戦(神宮)こそ2回1/3を2失点と崩れたが、それ以降は安定。サイドスローから140キロを超える速球を小気味よく投げ込み、変化球とのコンビネーションで打者を封じていく。30日の中日戦(東京ドーム)では先発の田口が3回で降板し、2番手でマウンドに上がった。「一人ひとりを打ち取っていくことだけ」と4、5回を抑え、逆転勝ちにつなげて3年ぶりの白星を手にした。

 首脳陣の信頼は日増しに高まり、勝ち試合の終盤に投げるケースも目立ってきた。9月26日の首位ヤクルトとの2連戦(東京ドーム)の初戦では、2対1の6回に登板。重圧の掛かる場面で山田、畠山を抑え、バレンティンに四球を与えたところで戸根にバトンを渡した。役目を果たし、逃げ切り勝ちに貢献した。「そんなに難しく考えないようにした。マイナスのことを考えるより、プラスに考えた。ここで抑えたら、でかいなと」と強気を貫いた。

「変化球でストライクが取れて、真っすぐで空振りが取れる」と好調は続き、9月28日の阪神戦(甲子園)まで13試合連続無失点。「(一軍に)上げてもらえて、チャンスをもらえたのが良かった。後は、力を全部出していくだけ」と懸命に腕を振っている。
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