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松永昂大投手・左の中継ぎエースに

 



 ロッテ終盤の快進撃の一躍を担っているのが、13年ドラ1入団の左腕・松永昂大だ。中継ぎとして抜群の安定感を発揮し、クライマックスシリーズでも完ぺきな救援でチームを支えている。

 松永の最大の武器は「強心臓」。それを象徴する場面があった。日本ハムとのCSファーストステージ。1勝1敗で迎えた第3戦(10月12日、札幌ドーム)、7回一死一、二塁のピンチで先発の涌井からバトンを受け取った。中島卓を三ゴロ、田中賢を二ゴロに仕留める見事な火消しでファイナルステージ進出に貢献した。伊東監督も「あの場面をよく抑えてくれた。かなり安定している」と賛辞を送るほど、安定感は際立っている。

 今季は開幕から本調子ではなかった。5月28日の広島戦(マツダ広島)で2失点したのを最後に、二軍行きを命じられた。だが、西武とシ烈な3位争いを演じていたシーズン終盤に完全復活を遂げた。9月1日の日本ハム戦(東京ドーム)から13試合連続無失点でシーズンを終えると、CSファーストステージでも3試合連続で無失点。10月14日のソフトバンクとのファイナルステージ初戦(ヤフオクドーム)でも1回1/3を無安打無失点と好投した。

 左の中継ぎは松永と藤岡の2人で回している状況だ。藤岡は長いイニングを投げることを期待されており、終盤の勝ちパターンとなると、松永だけ。だからこそ期待は大きいが「別にやることは変わらない」と涼しい顔で話す。チームは終盤の怒とうの快進撃で2年ぶりにクライマックスシリーズに進出したが、松永の存在があってこそ。まさに、これぞ「ドラ1」という存在感を見せつけている。
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