復活への礎となるシーズンだった。
今村猛は今季、21試合に登板。1勝1敗、防御率3.46の成績を残した。2014年は17試合の登板にとどまり、防御率も4. 35に終わっていた。11年に54試合、12年に69試合、13年に57試合に登板。登板過多による右肩の不調に苦しめられていた。昨季終盤から戦列を離れて回復に専念。キャンプも二軍スタートだった。2月中旬の紅白戦で一軍復帰した。
開幕は二軍スタートだったが、4月9日に出場選手登録された。6月7日に抹消されたものの、8月21日に出場選手登録されてからは一軍でシーズンを終えた。「昨年よりは良かったと思う」と一定の手応えもつかんだ。かつての剛球頼みのイメージも脱却。「後半は目に見える結果を出せた。来年につながればいい」と自信もつかんだ。完全復活への礎となるか。来季の働きが重要になる。
畝投手コーチも「一岡(竜司)と今村には大いに期待するところ。中継ぎを分厚くしないといけないから」と語り、名指しで期待を掛けられている。今季ブルペンを支えた大瀬良は先発への再転向が決定的な状況。球団は守護神候補となる新外国人の調査を続けている。今季、守護神として急成長した中崎の存在を含めても、今村の完全復活はチームの大きなカギを握ることになる。当然のことながら今季途中から「ザキ(中崎)や(大瀬良)大地の負担を減らせるようにしたい」と気概は持っていた。
シーズンが終わり、「いろんな意味で大地にお世話になった。僕がやらないといけないところです」と決意を新たにした。うなる直球とマウンドでのふてぶてしさ。来季は勝利の方程式として、マウンドに立ちふさがる。