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淺間大基外野手・超新星がオフもアピールで来季台頭の予感

 



 異質なムードを醸し出していた。19歳の高卒ルーキーが、早くも来季のレギュラー候補と目されている。10月28日から11月10日まで、沖縄・国頭村で行われた秋季キャンプ。栗山監督は「1人だけ、ちょっと雰囲気が違うよね。何か持っている気がする」と、目を細めた。まるで修行僧のような近寄りがたいオーラをまとい、黙々と個人練習に励む姿が際立っていた。

 次世代のスター候補からブレークの気配が漂う。新人離れした1年目だったからだ。5月5日楽天戦(札幌ドーム)でいきなり一軍デビュー。初安打を放ち、そこから4試合連続安打。高卒新人では99年の赤田(西武)以来だった。9月23日ソフトバンク戦(札幌ドーム)でサヨナラ打。同じく高卒新人では清原(西武)以来29年ぶり、球団史上初の快挙だった。

 安定した実戦の機会を与えるため、7月に一時的に二軍へ降格した。9月13日に再昇格してからは、ポストシーズンまで走り抜けた。46試合出場ながら、打率は.285と才能の一端をのぞかせた。「ライナーを打つことを心がけている」という天性の中距離打者。走力もあり、強肩と近代野球にマッチするプレースタイルで、近い将来の主力候補だ。

 自主練習期間に突入しても二軍の千葉・鎌ケ谷を拠点に、黙々とスキルアップに取り組んでいる。高い意識も10代とは思えないほどで、周囲から人間性も高く評価される。「来年が、本当の勝負だと思っている」。来季の外野は不動の陽岱鋼をはじめ2年目の岡、内野手から完全に転向する西川ら実力、実績あるライバルがひしめく激戦区。浅間が、台風の目となることは間違いない。
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