鋭いスイングから快音を響かせていった。大粒の汗をぬぐい、
関根大気が口を開いた。「一軍に居続けられるように、きっちりと一つひとつのことをやっていくしかない」。秋季キャンプ地の鹿児島・奄美大島。プロ3年目への助走期間では「充実していたと思います」と質、量ともに十分な内容を消化してみせた。
打撃、守備、走塁。すべての面で見直しを図り「細かいことを含めて取り組んでいけた」とうなずいた。例えば打撃では、スイング時の右肩の開きを矯正。「強くスイングしようとして、右肩の開きが早くなる。そうなるとインパクトが弱く、ミートする確率も下がってしまう」と自己分析した。我慢して、強い打球を飛ばす反復練習。
ラミレス監督からも「今のまま継続していけばいい」とお墨付きをもらった。
シートノックでは右翼のポジションに入ることが多く「送球は課題なので。今までは上半身、手元に頼ることが多かった」と制球面に難があることも受け止めた。新任の上田外野守備走塁コーチに「足を使ってリズムを取って投げること」と助言され、好感触を実感。「足をうまく使うことができれば、いい球が勝手にいく」と小さくうなずいた。
今季は3月27日の開幕戦・
巨人戦(東京ドーム)で代打起用され、澤村からプロ初本塁打。19歳での開幕弾は、リーグ最年少記録を更新した。「この2年間、まったく満足していません。とにかく一軍にしがみついていくしかない」。外野の一角を狙う20歳が謙虚でも、ラミレス監督は「セキネは目に見えて良くなっている」と称賛。努力を怠らない男に、ブレークの道は開かれている。