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日本ハム 斎藤佑樹投手・輝きを取り戻すため不屈の執念で

2015年12月4日(金) 15:53 



 あれから5年が経った。斎藤佑樹が、静かに節目のシーズンを終えた。早実高で甲子園の頂点に立ち、名門の早大でも日本一を極めた。大フィーバーを巻き起こし、満を持してのプロ入り。社会現象にもなるほど注目を浴び、国内球界の最高峰のステージで年輪を重ねた。開幕から先発ローテーション入りした今季は、わずか1勝3敗。復権を心に期して臨んだが、不完全燃焼だった。

 厳しい現実と向き合ってきた。大谷、早大の後輩でもあるルーキー有原ら若手が台頭。厳しい競争の中に身を置き、苦しい経験もした。開幕から2試合に先発して結果を残せず、4月に二軍降格。一時的に中継ぎへ配置転換された。ペース配分せずに、目の前の打者に全力投球する斎藤の持ち味を引き出すのが狙い。栗山監督らフロント陣の戦略だった。「中継ぎをやってみて、あらためて先発をやりたいと思えた」。投球スタイルも変化し、何より気持ちのスイッチが入った。「いい経験をさせてもらった」と今では思えるが、当時の本音は複雑だった。シーズン中盤に首位争いをする中、ビハインドの試合での中継ぎが主戦場。自分の本来の持ち場である先発陣に後輩たちがひしめく状況を、時間をかけて受け入れた。

 2012年終盤の右肩関節唇損傷など選手生命の危機を乗り越え、5年目へたどり着いた。飛躍するための要素も見えた。「周りに、よく見せようとかそうではない」。プライドは秘めているが、無用な部分は捨てた。今季終盤は白星に恵まれなかったが、安定したゲームメーク能力をアピールした。「こうできたら、というのが持てた」。確信を持って、真剣勝負の6年目へ向かう。

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