「幕張の安打製造機」と称される
福浦和也にとって、22年目の今季は節目の数字をクリアするシーズンになった。6月15日の
ヤクルト戦(神宮)でプロ野球史上48人目となる2000試合出場を達成した。球団では4人目の記録で「1試合1試合の積み重ねが2000試合につながった。入団したときは、まさかここまで行けるとは思ってもいなかったから。多くの人への感謝の気持ちでいっぱいですね」。入団4年目の1997年7月5日の
オリックス戦(千葉マリン)から積み上げてきた出場試合数を大台に乗せ、あらためて自らの野球人生を振り返った。
千葉の名門・習志野高出身。もともとは投手として94年ドラフト7位で
ロッテに入団した。野手に転向し、打撃センスの花が開いた。今も卓越したバットコントロールは健在で、代打の切り札としてだけでなく「マリンガン打線」で存在感を発揮している。今季もシーズン終盤にはスタメンに名を連ね、チームの2年ぶりとなるAクラス入りとCSファイナルステージ進出に大きく貢献した。伊東監督も「あの年でよく頑張ってくれている。“困ったときのベテラン”だよ。常に準備を怠らない姿勢は若手も見習ってほしい」と厚い信頼を寄せている。
次なる目標は2000安打だ。いつも「2000本はまだまだ先の話だよ」と笑うが、残り88本で射程にはとらえている。11月22日のファン感謝デーではトークショーでファンに力強く宣言した。「体がボロボロになるまでやります」
地元・千葉のロッテファン、そして全国の福浦ファンのために大記録を打ち立てる。それこそが福浦の願いであり、使命だ。