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中日 遠藤一星内野手・強い決意でレギュラーへ

 



 高校生不在で9人もの支配下選手を指名した昨年のドラフトだったが、来季へのメドが立った選手といえばドラフト7位で入団した遠藤一星くらいだろう。開幕直後こそ右手首の骨折などで出遅れたが、6月末に一軍に昇格すると7月から遊撃の定位置を獲得。8月末に右肩痛で離脱したとはいえ、存在感を示した1年目だった。

 魅力は何といっても打力だ。プロ入り2度目のスタメンとなった7月4日の巨人戦(ナゴヤドーム)で3安打の猛打賞でアピールすると、その後も安打を量産。7月の月間打率は68打数22安打で.324をマークした。8月は2割5分台まで落ち込んだ時期はあったが、今季成績は41試合で打率.271、4本塁打、14打点とまずまずの結果だった。

「いろんな経験ができて、自分にとって大きな1年でした」。本人の言葉どおり、山あり谷ありの1年だった。遠藤にとって課題の1つがスローイング。3月のオープン戦で送球難を露呈すると、1度は外野へのコンバートが決定。3月中旬からは外野と内野の練習を開始すると、二軍戦では外野を守った。結局、首脳陣が遊撃手として歩ませる方針を固めて一軍に昇格したが、骨折や外野守備など、いろいろな経験をした。

 来季は社会人野球のホンダからドラフト5位指名した阿部や、来日3年目となるエルナンデスらとの遊撃争いとなるが、遠藤が現時点での最有力候補。痛めていた右肩も完治して、秋季キャンプでも元気な姿を見せていた。

 今年は一軍で一番、二番、三番、七番の打順を経験したが、首脳陣が期待しているのは三番・遊撃か。その期待に応えるため、さらなるレベルアップをしたいところだ。
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