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阪神 榎田大樹投手・復活のカギはストレートのキレ

 



 オフ返上で復活を目指しているのは榎田大樹だ。今秋キャンプ中に右大腿部肉離れで離脱した左腕にとってリハビリの進ちょくは来シーズンを占うことになる。

「今のところ順調にきていると思います。来年は開幕から一軍でバリバリ投げるつもりで、ダメだったらダメぐらいの気持ちでいますから」

 今季は開幕メンバー入りも、4月に入ってすぐに二軍降格。5月に再昇格したが結果を残せず。わずか8試合登板(防御率10.38)に終わったうっぷんを実力で晴らしたいところだ。

 1年目から62試合、2年目が48試合登板でリリーフの役割をこなしてきた。しかし、その後はチーム事情で先発を経験するなどポジションが固まらなかった。

 その間、左ヒジ手術を受けるなど紆余曲折のシーズンを送ってきた榎田だが、そのうちストレートのキレを欠いて、なかなか球速が上がらなくなった。

 榎田の完全復活はそのストレートの威力を取り戻すことにかかっている。今秋キャンプでも故障する前には「真っすぐを中心に投げ込んで軌道を確認した」と徐々に手応えを感じるようになった。

「フォームが崩れている時期もあったので、そこもチェックしていきたい。ストレートが走らないと変化球も生きないですから」

 ここからは先発要員の能見、岩田をはじめ、若手の岩崎、岩貞、横山らに、中日から新加入のサウスポー・高橋らとの競争に勝ち抜かなければならない。

 現在は90メートルまで遠投の距離も伸びた。「来春はキャンプから一軍でいけるように、やれることをやっていきたい」。中継ぎで実績のある榎田のカムバックは戦力の幅を広げるものになる。
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