36歳で迎える2016年は復活を懸けたシーズンとなる。オフ突入を前に股関節の手術を受けた
杉内俊哉は「16年後半には戦列に復帰して、
高橋由伸新監督の下、ペナント奪回のための戦力として活躍できるように努力したい」と力を込めた。
15年は悔しさが募った。慢性的な痛みを抱えていた股関節の影響もあり、17試合に登板して6勝6敗、防御率3.95と平凡な成績に。7月14、21日と2試合続けて6回を持たずに降板し、二軍再調整に入った。当初は患部を休め、良化していくことを期待したが、痛みがひかない。9月に入って手術を決め、10月1日にメスを入れた。杉内自身が「(日本球界では)前例が少ない」と認める大手術で、球団とも話し合いを重ねた上で決断。堤GMは「『野球生命を懸ける。その覚悟を持ってやりたい』と言ったので、どういう手術か理解をして、こちらもGOサインを出した」。
FA権を行使し、
ソフトバンクから
巨人へ12年に移籍した。その際に4年総額20億円の大型契約を結び、15年の年俸は5億円だった。16年へ向けた契約更改交渉では自ら年俸の大幅減を申し出て、球界史上最大となる4億5000万円減の年俸5000万円プラス出来高払いでサイン(金額は推定)。その真意を、杉内は「野球協約で定める減額制限(年俸1億円超は40%)のために、球団の編成に制約が出てしまうのは不本意ですし、自分にとっても出来高という目標を作っていただいたほうがリハビリ、トレーニングのやりがいも高まります」とした。「来年以降も巨人軍の背番号18に恥じないピッチングを見せたい」と年男は強く誓っている。