週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

広島 野間峻祥外野手・打撃向上でレギュラー獲りへ

 



 実力で立場をつかみ取る。11月の日南秋季キャンプでは夜遅くまでバットを振り込む野間峻祥の姿があった。紅白戦で足を痛める場面もあったが、本気の打撃改造を求めて振りに振った。「低めの変化球はある程度拾えた。懐を深く持ちたい」。就任した石井打撃コーチの指導で、バットを胸の前に構える新フォームに取り組んだ。紅白戦で安打を放つなど、手応えをつかんでいた。

 ルーキーイヤーの2015年は、緒方監督の期待を一身に受けた。リーグ2位の三塁打を記録したスピードと、テークバックの小さなフォームから繰り出す強肩はプロでも上位クラス。開幕一軍をつかむと、代走、守備固め、代打として起用され続けた。実戦感覚の維持のため二軍の試合に出場したことはあるが、1度も二軍落ちはない。終わってみれば、菊池、丸、田中に次ぐ127試合に出場。打率.241、1本塁打8盗塁の成績が残った。

 実力不足は自身が最も感じていた。「昨年は一軍に残してもらったようなもの。今年は結果で一軍に残れるようにしたい」。そのためには、一にも二にも打撃だ。「バットが寝てしまうところがあった。アッパー気味になってしまっていた」。緒方監督の助言もあり、シーズン中から気になるところはメモを取っていた。「キャンプであらためて書き始めた。いいイメージがあればそれを残しておきたい。守備も、走塁も、です」。ノートを見返す日々は続いていく。

 経験の1年は終わった。実力がすべての2年目に臨む。「やるしかない。もちろんレギュラーを狙っていきたい」。敵チームの研究も進み、活躍は難しくなっていくが、目指す先はレギュラーのみ――。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング