日米通算23年目は、41歳を迎えるシーズンだ。
松井稼頭央。永遠の野球小僧として、向上心は尽きない。新シーズンへ、ある思いを秘めている。「若いころにやっていた瞬発力系のメニューをやろうと思っている。トレーナー、トレーニングコーチとも相談するけど、もう一度限界まで追い込んでやらないと終わってしまう。もし、それでケガをしてしまったら、それまで」
闘志はちっとも衰えない。むしろ、ギラギラと燃えている。キャンプまでの自主トレで“若返り”を図る考えを持っている。2015年は日本での通算2000安打を達成。本格的に転向した外野でも、抜群の身体能力、センスで126試合に出場した。だが残した成績、打率.256、10本塁打、48打点には到底満足などしていない。昨季のシーズン中には、球界の先輩に助言も受けた。前
ソフトバンク監督の
秋山幸二氏(現評論家)らから現役を長く続けるための練習方法、年齢を重ねてからの体調管理などを聞いていた。松井稼の練習量はチームメートの若手も舌を巻くほど豊富。だが、自らに言い聞かせるように決意を固めた。1月は都内のグラウンドで自らを追い込む計画だ。「誰が監督になっても、使いたいと思わせる選手でいなければいけない。自分が何をすべきか。それを考えるべき。ここ数年以上に厳しい練習をしないといけないと思っている」
梨田新監督を迎える2016年は2年契約の2年目。日米通算3000安打まであと351本。「ほど遠いね……」と苦笑いする大記録だが“若返り”に成功すれば現実味が増すのは間違いない。