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中日 松井佑介外野手・外野の一角を手に

 



 山本昌や谷繁監督、和田、小笠原二軍監督といった名球会員が次々と引退した中日。その中でも、和田の抜けた左翼は激戦を極める。虎視眈々と定位置奪取を狙っているのは松井佑介だ。「本当は和田さんがいる間にレギュラーになりたかったんです。毎年、そう言ってきました。でも、奪えなかった。今年はどうしてもレギュラーになりたい。和田さんがいなくなったほうがチャンスではありますから」

 一発が魅力の28歳。だが、ライバルは多い。まずは新加入のビシエド。メジャー66発で推定年俸は1億7000万円。首脳陣は一塁、左翼での起用を考えている。昨季は自己最多118試合に出場した藤井もいる。ほかにも成長著しい赤坂や和製長距離砲・福田も名乗りを上げる。スイングスピードはチームでもトップクラスの古本も忘れてはいけない。

 松井佑は年明けの自主トレは大島と大阪の日本生命グラウンドを訪れた。「体も仕上がってきています」。トレーニングルームでは大島の呼び寄せたトレーナーの指示のもと、体幹を中心に鍛え上げた。

 厳しい争いを制して定位置を奪いたい別の理由もある。東農大の後輩で、プロボクサー・井岡一翔の存在だ。大みそかに井岡はWBA世界フライ級の2度目の防衛に成功。昨オフは大島も交えて3人でトレーニングしている。「一翔も勝ちましたし、自分も頑張りたいですね。負けないようにしたいと言いたいところですけど、今の時点では負けています。今年はいい1年にしたいです」。

 大学の後輩の頑張りに刺激を受けた背番号56が、空席になった左翼を奪う。
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