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ロッテ 内竜也投手・クローザーに名乗り

 



 今年こそはシーズンを通して一軍のマウンドで活躍を――。

 度重なるケガに苦しみ、持てる能力をフルに発揮できないシーズンが続いてきただけに、内竜也は「今年は開幕から準備できる。勝負の年になる」と強い決意を秘めて臨んでいる。

 右ヒジや足首に故障を抱え、毎年のように手術を繰り返した。12年間のプロ生活で最も多く投げた年でも31試合、通算では166試合にとどまる。久々に手術を受けないオフとなった昨年末には「12年間で一番いい。この時期に練習できるうれしさがある」と率直な心境を口にした。予定を問われると「ここ6年間はこの時期に何もできなかった。走ったり遠投をしたり、常に体を動かすようにしたい」ごく普通に過ごせることの喜びが言葉ににじんだ。

 14年秋に右足首と右ヒジにメスを入れた影響から、昨季も一軍初昇格は8月23日で「最後しかいられなかったので、不本意ではある」と言う。それでも150キロに達する速球と、「消える」と言われる鋭いスライダーは健在だった。昨季終盤にクローザーの西野が左足甲を骨折すると、守護神も担った。22試合で1勝1敗6セーブ、防御率1.27の好成績。CS進出へ、チームを支えた。

 落合投手コーチは、その存在感を「お客さんも含めて、周りからの『内なら』という空気を感じる」と表現した。球団も「出てきて投げればこうなる、という投手。あのパフォーマンスを1年間発揮してくれたらすごいことになる」と高い期待を寄せる。その内が狙いを定めるポジションは、9回のマウンドだ。

「西野に負けない自信はある。打倒・西野でいきます」と高らかに宣言した。
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