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オリックス 金子千尋投手・今季こそ万全の状態で

 



 大本命。いや開幕投手はエース・金子千尋で決まりだろう。ケガさえなければ球界No.1右腕の横に出る投手は見当たらない。2014年オフに右ヒジ手術を行い、昨年は開幕から大きく出遅れた。復帰、離脱と万全な状態とはほど遠く、シーズンを通しての成績は16試合に登板して7勝6敗1ホールド、防御率3.19。昨年の契約更改の席では金子自身も「自分がいないときにチーム状況が悪いときが多く、歯がゆかった。来年は1年間一軍で投げ抜く」と完全復活を誓っている。

 春季キャンプは一軍スタートを切っており、体の状態は問題なさそう。年明けは、昨年プロ2年目で10勝を挙げた東明を引き連れ、米・アリゾナで自主トレを行った。トレーニングを行った施設には現役メジャー・リーガーが多数在籍。キャッチボール、体幹トレーニング、ダッシュなど連日ハードな練習をこなし自らを追い込んだ。

 首脳陣も全幅の信頼を置く。酒井一軍投手コーチは開幕投手について「そりゃ金子でしょ。相手エースに投げ勝って15勝ぐらいはしてほしい。福良監督もそう考えているはず」と明言。事実上の開幕投手に指名した。

 対抗馬は東明、西、昨年に金子の代役として自身初の開幕投手を務めたディクソンになるが「金子がいてこそ西や東明の存在が生きてくる」と同コーチは口にする。

 近年は実戦登板がないまま開幕投手を務めることが多かったが、順調にいけば万全の状態で開幕戦を迎えるはずだ。先発に定着してから2ケタ勝利を逃したのは、12、15年のみ。14年に16勝を挙げて沢村賞を獲得しタイトルを総なめした右腕は、万全の状態で開幕を見据える。
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