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ソフトバンク 和田毅投手・世代復権へ息巻くサウスポー

 



 メジャー・リーグでの経験でひと回り大きくなって古巣へ戻った左腕が、同い年の右腕と「最強世代」の復権を示す。5年ぶりに日本球界へ戻った和田毅。数奇な運命に導かれて、かつて競ったライバルと同じユニフォームに袖を通すことになった。1年前に日本球界に戻りソフトバンク入りした松坂だ。

 高校時代には甲子園で顔を合わせ、プロ入り後も競い合い、ともに海を渡り、ともに体にメスを入れた。言葉はなくても通じ合えるほどの2人が今季、「松坂世代」の旗印となる。

「縁あって同じチームでやれることになった。大輔もすごく調子がいいと言っていた。開幕で2人そろって先発ローテーションで投げるようになれれば最高。『松坂世代が戻ってきたな』と思ってもらえるような結果を残したい」ともにプロ1年目から結果を残し、実績を積み上げてきた。ただ和田はメジャーでは目立った成績を残すことができず、松坂も昨年は右肩を手術。日本球界でもベテランの領域に入ったと言えるが、12球団随一とも言える激しい先発争いをコンビで勝ち抜き、世代の復権を見せつける覚悟だ。

 春季キャンプでは初日からブルペン入りするなど、心だけでなく体の充実ぶりを示している。以前は使い慣れていた日本の公式球も、アメリカ帰りの今となっては「基礎づくり」からの再出発となる。

「(変化球は)思ったより変化が大きいので、徐々に修正していければいい」昨季チームはV2を果たしたが、先発左腕不足は大きな課題でもあった。和田の調整ぶりに工藤監督は「順調そうだね」とほおが緩む。松坂と共闘を誓うサウスポーが、3連覇への重要なキーマンにもなる。
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