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楽天 栗原健太内野手・もう一花咲かせるために

 



 2月4日早朝、久米島・イーフビーチ。栗原は寒風が吹き抜ける沖縄の海に、熱い決意を叫んだ。

「今年の目標は日本一になり、ビールかけをすることです。ビールかけの経験が1度もないので、楽天で、このチームでビールかけをしたいです。よろしくお願いします。頑張ります」楽天キャンプ恒例の、朝の声出し。新たなチームメートとファンの前で、新天地に懸ける思いを言葉にした。

 順調なスタートを切った。7日に行われた紅白戦(久米島)。白組の「五番・DH」でスタメン出場すると、いきなり結果を出した。2回一死走者なしで打席に入ると、紅組の先発・安樂が投じた初球真っすぐを中前安打。ややバットの先でとらえた打球に「初球から振っていこうと思っていたので、初球から振れたのは良かった。内容はね……」と苦笑した。

 球団は変わっても、自分らしさは失わない。「全体練習の時間は短いですかね。広島は長いですよ。自分の練習に入るのが4時ぐらいから。それが終わると6時を過ぎるし、そこから夜間練習がある若手は、ご飯を食べる時間もないですね」古巣のキャンプを懐かしそうに語ったが、練習量が減ることはない。個人練習を終え球場を離れるときには、広島時代同様に6時を過ぎることもあった。

 競争は厳しい。一塁は銀次、指名打者は新助っ人アマダーが本命だ。それでも池山打撃コーチは「打撃のポイントを持っているし、ボールにバットを入れる角度が素晴らしい。鋭さが戻れば、光を浴びるチャンスはある」と打棒復活に大きな期待を寄せた。過去2年は一軍出場ゼロ。通算153発を誇る右の大砲は、もう一花咲かせるため黙々とバットを振り続ける。
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