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巨人 脇谷亮太内野手・高橋由伸監督へ恩返し

 



 人的補償で西武に移籍していたが、史上初めてFA権を行使し、古巣に復帰した。“新天地”という言葉は適さない。慣れ親しんだ空気の中、脇谷亮太は静かなキャンプを送っている。

 昨季は西武で三番を任される時期もあり、打率.294、22打点と勝負強い打撃を見せた。守っても、内野はもちろん、外野もカバーし、ユーティリティープレーヤーとしての存在価値を増した。高橋監督は自身が引退し、手薄になった左の代打、また、守備固め、そして「(体調が)万全ならばレギュラー争いをしてくれるんじゃないか」と大きな期待を寄せている。

 指揮官が現役時代はオフの自主トレーニングをともにするなど、公私にわたって影響を受けているだけに脇谷は「お世話になった方が監督をやられる。何か、少しでも恩返しがしたい」と強く意気込んでいる。

 ただ、今はリハビリ中だ。昨年9月に右足首を骨折し、冬場はジョギング程度にとどめてきた。自主トレーニングはジャイアンツ球場でトレーナーとともに行い、注意を払ってきた。キャンプに入っても、リハビリ組に入り、室内練習場で打撃練習をし、ノック、そして筋力トレーニングと、まだまだペースを抑えている。「しっかりと足を治して、100%の状態に戻して」とはやる気持ちと戦いながらの日々だ。

 一軍への合流時期などは未定だが、その力はすでに周囲は知っている。高橋監督は「まずはケガを治して。どれぐらい成長しているか見てから。いいところも悪いところも知っている。いいところを出してくれれば」と言い、脇谷は「2年分の成長を見てもらえれば」と決意を口にした。
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