週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

阪神 高橋聡文投手・1イニングを任せられる存在へ

 



 キャンプ序盤から飛ばしているのが移籍1年目の高橋聡文だ。初日からブルペン入りし、連日のように投げまくっている。「自分が頑張るのは当たり前ですから。優勝するために持てるものを全部出し切るつもり」

 ここ数年はファーム調整もあったが、新天地に来たサウスポーはまるで若手のような早めの仕上がりを見せている。

 中日時代の2010年に自己最多63試合に登板(4勝1敗31ホールド)して以来、肩、ヒジの故障もあり登板数は減り続けた。昨シーズンは35試合登板(3勝3敗)にとどまって精彩を欠いた。FA権行使で新たな働き場所を求めて阪神に移籍した。

 金本監督の現役時代には、浅尾、岩瀬とともに鉄壁のリリーフ陣の一角として働いた。その高橋が同一リーグの阪神で、再生を姿勢で示している。

 金本監督は「負けん気が強くて、ぐいぐい向かってくるタイプだった」と、かつての強力中継ぎジェフ・ウィリアムスの姿を高橋にだぶらせている。連日のブルペン入りで、故障が完治したことをアピール。あとは実戦でいかに結果につなげるかだ。「1年1年が勝負ですから。これから結果が必要になってきます。どんなときでもいけるようにしとかないといけない」

 ここ数年は安藤、福原のベテランコンビが中継ぎ陣の主軸だった。また1シーズンを通して起用された左腕リリーフは高宮1人という苦しい台所だった。

 貴重なサウスポーが戦力になってチーム力がアップすれば理想的だ。高橋も「打者の左右に関係なく1イニングを任せられるポジションにつきたいです」と勝ちパターンの中継ぎに入り込む。そのためにもスタートダッシュをかけるつもりだ。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング