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巨人 杉内俊哉投手・150勝は“モチベーション”

 



 まだリハビリ中だが、自らを鼓舞するように目標を設定している。杉内俊哉は「残り8勝で(通算)150勝。そこを目指していきたい」と前向きだ。

 長年、痛みを抱えていた股関節の手術を昨年10月に受けた。プロ野球界では前例のない難しい手術だったが、野球人生を懸けてメスを入れた。すべては、本来のピッチングを取り戻すためだ。契約更改では自ら申し出て、史上最大となる推定4億5000万円減でサイン。減額する代わりに、出来高を厚くした。ここにも、杉内らしい考え方があった。今季、どこまでプレーできるかは不透明な状況で、高額年俸のために球団の編成に制約を設けたくない。もう1つがモチベーションを上げるため。

「自分にとっても、出来高という目標を作っていただいたほうがリハビリ、トレーニングのやりがいも高まります。設定された出来高をすべてクリアすれば、『杉内は見事に復活した』と皆さまに思っていただけるだろうと信じています」とコメントした。

 その言葉どおりに、意欲的にリハビリに取り組んでいる。最初はベッドで、ほぼ寝たきりの状態だった。そこから、車イス、松葉づえ、自力歩行と少しずつ段階を踏み「すごく順調に来ている」

 1月の自主トレーニングでは落ちた筋力を取り戻すため、地道に体幹やインナーマッスルの強化にも努めた。キャッチボールも再開した。

 リハビリ組で迎えたキャンプでは走ることも解禁し、徐々にペースを上げてきた。股関節の痛みがなくなり「投げていて楽しい」と手術前とは雲泥の差だ。

 後半戦での復帰を目指し、そこから勝ち星を積み重ねれば、150勝は十分に届く数字だ。
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