週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

西武 坂田遼外野手・背番号88を突き動かした並々ならぬ危機感

 



 いまだ空席となっている右翼のレギュラーだが、今季は坂田遼が開幕スタメンの座を射止めそうだ。オープン戦の打撃成績が打率.419と、12球団で2位に立つ絶好調ぶりだ(3月18日現在)。

 並々ならぬ危機感が坂田を突き動かしてきた。今季でプロ8年目だが、2014年は左肩脱臼で一軍出場0。昨季は不振でわずか15試合の出場に終わるなど、ここ2シーズンは苦悩の連続となっている。

「何かを変えなきゃ」

 これまでの自分と変わりたくて、昨秋キャンプから意識的にさまざまなことに取り組んだ。まずは打撃フォームの再構築に着手。最も好感触の残っている13年時の映像と徹底的に比較した結果、「気付かないうちに左肩が使えてなかった。大きく、弓のようにテークバックを引いて打つようにしたら、しっくりきた」それが、好結果につながっていると語る。

 また、自分自身の行動も一変させた。「たぶん、プロに入って初」というウエート・トレも昨秋から取り入れ、さらに自主トレを行う時間帯も、これまでの夕方型から早朝型へと切り替え。1日を有意義に活用するようになった。こうした心身のゆとりが、好調につながっている。早い段階で、その変化に田邊監督も気付き、「坂田らしいスイングが戻ってきた」と大絶賛。

 打撃での悩みがなくなったことで、居残り練習を守備練習の時間に充てられていることもレギュラー確保へ向けては非常に大きな収穫だ。

「今、本当に良い状態です。でも、まだスタメンはまったく決まっていない。とにかく1日1日大切に過ごして、必死で頑張ります」

 充実感あふれ、開幕へ向かうだけだ。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング