V3を狙うチームにとっては、大きな誤算となった。借金2で迎えた4月7日の
ロッテ戦(ヤフオクドーム)。エースの
攝津正が、今季3度目のマウンドでも背信投球でチームを歴史的大敗に導いてしまった。序盤に2点の先制をもらいながら、4回二死二塁で清田に同点2ランを献上。再び1点を勝ち越してもらった直後の5回にも、一死満塁から細谷に逆転二塁打を浴びるなど、5回途中7失点でKOされた。救援陣も総崩れし、前身のダイエー以来14年ぶりとなる大量17失点で、チームは引き分けを挟み3連敗となった。
その前日に就任2年目にして初の借金2を抱え、この一戦に臨んでいた工藤監督も信頼を大きく裏切られた形だ。今季は若手の武田や、昨季負けなしの
バンデンハークを開幕投手の最有力候補に挙げていたが、最終的には攝津を指名。「理由は実績と経験」とチーム史上初となる5年連続の大役を任せV3への勢いをつける狙いだったが、
楽天に3回6失点KOされた。2戦目も3失点し、勝ち星はなし。指揮官は昨季から「カード勝ち越し」を最重要視するが、不調のエースに引っ張られるように、チームは開幕から4カード連続で勝ち越しに失敗した。
7日のロッテ戦でのKO後、首脳陣は攝津を無期限で二軍調整させることを決定。スタートダッシュにこそ失敗したが、王者が12球団随一の投手層で先発ローテを立て直し、再スタートを切る。