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オリックス 若月健矢捕手・強気なリードを見せる若武者

 



 強烈な送球とともに今季の幕が開けた。4月14日の日本ハム戦(京セラドーム)。前日に一軍へ昇格したばかりの20歳が、いきなり肩で魅せた。1回、四球で出塁した走者をプロ初の盗塁刺殺。その後も強気なリードで、先発・山崎福の6回無失点の好投を演出した。「一発で刺せて乗っていけた。緊張を見せないように頑張った」と初々しく振り返り、福良監督も「若いバッテリーで頑張ったし、リードも良かった」と褒めちぎった。

 花咲徳栄高からドラフト3位で入団し、今年で3年目。今季は春季キャンプから一軍に帯同していたが、出場機会を増やすべくオープン戦の序盤で降格した。キャンプ終了時には「とにかく今は目の前のことで必死。気合いで乗り切って開幕まで残りたい」と意気込んでいただけに、ショックは大きかった。だが、コツコツとアピールを重ね、早期の昇格を勝ち取った。

 翌4月15日の西武戦(京セラドーム)ではプロ初の長打となる二塁打も放ち「あとは初ホームランだけですね」と笑顔を見せた。4月19、20日の楽天戦(東京ドーム、Koboスタ宮城)では、僅差の中盤から途中出場しリリーフ陣を見事にリード。ハツラツとした姿には首脳陣も「若月がマスクをかぶっていることを忘れる」と感心している。

 昨季はリーグ5位が確定したシーズン終盤に4試合で先発マスクをかぶったが、今季はまだ始まったばかり。「緊迫した毎日です」と話す若武者が、正捕手取りに名乗りを挙げた。
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