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ロッテ 西野勇士投手・絶対守護神が抱いた自責の念

 



 順調だった開幕当初から一転、思わぬつまずきを味わった。西野勇士は4月17日の日本ハム戦(札幌ドーム)で自身2年ぶりとなるセーブ機会での失敗を喫すると、次に登板した23日のオリックス戦(QVCマリン)でも2点のリードを守れない。2014年に抑えに起用されてから、2試合続けてセーブ機会で失敗したのは初めての経験だった。

 登板7試合まで無失点で6セーブと完ぺきな投球。昨季は失敗なしで34セーブを挙げている守護神だけに、今季も相手には絶望感を与えていたはずだ。特にオリックス戦は涌井が8回1失点と好投していた。ベンチでは悔し涙を見せ、「エースのときだけは失敗しちゃいけないと思っている。チームの流れを変えられるのがエースだから」と強い自責の念を口にした。

 安定感抜群の西野らしからぬ姿にも、落合投手コーチは「ここまで2回連続でやられたことがないというのがすごいこと。あれだけセーブを挙げているピッチャーなら、普通はとっくにあることなんだから」とかばった。そして「これで下を向かないでほしい。セーブがつく場面は西野の仕事場」と変わらぬ信頼を強調した。

 救いだったのは、いずれも打線がカバーしてチームが勝ったこと。西野は「2試合とも野手に助けてもらった」と頭を下げた。そして、自信を取り戻すべく「失敗しちゃいけない立場。しっかり抑えて、早くシーズン最初の感じを取り戻さないと」と修正を誓った。
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