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DeNA 須田幸太投手・流れを変える貴重な存在

 



 クローザーやセットアッパーほど目立たなくとも、流れをたぐり寄せる重要な役割だ。須田幸太は防御率2.84(5月3日時点)と力投を続けている。

 圧倒的な投球が目を引く。4月19日の広島戦(横浜)では延長10回に登板し、全14球が直球。菊池を空振り三振、丸を二ゴロ、新井を見逃し三振とした。22日の巨人戦(東京ドーム)でも好投。0対1の8回から登板し小林、中井、立岡をすべて直球、わずか11球で料理した。須田の力投に応え、9回にチームは同点に追い付き引き分けに持ち込んだ。4月29日の阪神戦(甲子園)でも1対2の7回二死一、二塁で登板し、代打の福留を直球だけで3球三振に切った。

「今が一番いい。真っすぐで押していける時期は楽しい」と自認するとおり、キレが抜群だ。「30歳になるので、セルフケアを大事にしようと思って」と須田。「フォームは変えていないけど、トレーニングでは骨盤を意識して、その周りの強化やケアを重点的にやるようになった」。節目の年での意識の変化がかつてない直球のキレを生み出している。

 白星やセーブなどの数字は付きにくく、打たれたら流れを失う厳しい場面の登板が多い。ラミレス監督は「救援陣のキープレーヤー。対右、対左関係なく投げられるから価値が高い」と評価。チーム内で中核となるべき30代を迎える須田は「去年以上に1年が大事になっている。1年1年が勝負」と強い自覚を口にした。
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