ようやく一軍の舞台に戻ってきた。開幕戦で腰を痛め、二軍での調整が続いた
大谷智久が、5月10日に戦列へ復帰。出遅れた期間は内や益田、松永、藤岡らリリーフ投手が自身の不在を感じさせない働きを見せてきた。それだけに「しっかりした投球をしないと、そこには入っていけないと思ってやってきた」と強い決意をにじませた。
オープン戦から決して本調子ではなく「バランスを崩しつつあった」と振り返る。ファームで過ごした1カ月半、再発を防ぐために筋力トレーニングで鍛えつつ、投球のバランスを見直した。「この1カ月をいい期間だったというふうにできるよう投げていきたい」と貢献を誓う。
11日の敵地ヤフオクドームでの
ソフトバンク戦で早速マウンドへ上がった。松田に一発を浴びたが、1回を1安打1失点とまずまずの投球。「球が高かったのでああいう形になってしまった。細かいコントロールですね」と反省したものの、表情は決して暗くなかった。
序盤戦でチームの好調を支えたのは救援陣の力が大きいが、その代償として登板数もかさんでいる。昨季、抑えの西野につなぐセットアッパーを任され、チーム最多の56試合に登板した右腕の復帰は朗報だ。伊東監督は「リリーフが頑張ってくれているが、疲れもある。大谷が戻ったのは明るい材料。助けてくれると思う」と信頼を口にした。首位を走るソフトバンクに食らいつくため、欠かせないピースが埋まった。