週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

日本ハム 飯山裕志内野手・復帰が待たれる名バイプレーヤー

 



 いなくなって、あらためて存在の大きさを周囲に認知させた。プロ19年目のベテラン・飯山裕志。開幕直後の4月17日のロッテ戦(札幌ドーム)に代走で途中出場。持ち前の全力プレーの代償だった。右太もも裏を肉離れし、その2日後に出場選手登録を抹消された。約2カ月が経とうとしている現在も鎌ケ谷でリハビリの日々を過ごしている。

 欠かせない名バイプレーヤーだ。昨季はスタメン出場の機会はなかったが75試合に出場。守備固めとしてオンリーワンのピースだった。42試合に出場した05年からずっと同じ役回り。「毎年レギュラーを狙っています」と野心を抱きながら奮闘してきた。ほかを圧倒する堅守で内野は一塁以外をすべてこなせる。しかもプロの標準以上の高レベルをいずれのポジションを任されても維持している。試合の勝負どころでの代打など勝負手を打った後、飯山が控えていることがベンチの安心材料だった。

 レギュラー格に比べて存在感は薄いが、不在になって価値が分かる。現役時代もともにプレーした金子誠打撃コーチが「(飯山)裕志がいないことが痛い」と明かすほど復帰を切望されている。少しずつ快方に向かっており、慎重に経過を観察しながら運動量、強度を上げている。早ければ交流戦明け、遅くとも後半戦にはスーパーサブとして配備したい構想だ。

 誰にもマネできない、いぶし銀の職人がチームの空気を変える起爆剤になる。
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング