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オリックス 伊藤光捕手・新ポジションも視野に試行錯誤

 



 過去の栄光で終わらせない。チームがリーグ2位に躍進した2014年、正捕手として勝利に貢献したのが、伊藤光だった。16勝を挙げた金子とコンビを組み、最優秀バッテリー賞とベストナイン、ゴールデン・グラブを受賞。25歳にして、名実ともにパ・リーグを代表する捕手の座に上り詰めた。しかし、今季は若手起用のチーム方針もあり、3年目の若月が台頭。思うように出場試合数が増えない中、新たな挑戦も始まった。

 13年から2年間、本塁を守り続けてきたが、昨季は山崎勝との併用も増え、出場試合数を104に減らした。リベンジを誓った今季、開幕戦こそスタメンで出場したが、そこから2度の二軍落ちを経験。

「二軍の若い投手と組むことで勉強になることもある。パワーアップして一軍に帰る」と強い気持ちで、もう一度精神面から鍛え直した。

 そして戻ってきた一軍の舞台。後輩の若月を支え、チームを盛り上げる選手会長の姿に、福良監督も「若月がこのままずっと試合に出続けるわけではないし、光にも意地を見せてほしい」と大きな期待を寄せている。捕手としては金子の女房役を務める一方で、打力を生かすべく7月27日のウエスタン・ソフトバンク戦(神戸サブ)では、プロ初の一塁手にも挑戦。8月2日の楽天戦(Koboスタ宮城)ではDHで先発出場もした。試合出場の選択肢を増やすべく、試行錯誤の日々だ。今年で27歳、まだ老け込む年齢ではない。必ずあのときの“光”を取り戻す。
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