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ロッテ 根元俊一内野手・出番少なくとも変わらぬ集中

 



 先発出場の機会は決して多くないが、その勝負強い打撃でチームに欠かせない存在だ。根元は「やるべき仕事をしようと思っている。何を求められているか、自分では理解しているつもり」と気合十分で試合に臨んでいる。

 開幕一軍を逃し、今季初昇格は4月26日だった。5月20日にふたたび出場選手登録を外れ、再昇格はオールスター直前の7月13日。一軍から遠ざかったのは短い時間ではないが、「自分のやるべきことをやるだけ。二軍に落ちたからといって死ぬわけじゃないし、やる気がなくなるというのは違う」と牙を研ぎ、出番を待った。

 集中力の高さを見せたのは、7月26日のオリックス戦(京セラドーム)。8回に代打で登場すると、一死一、二塁から勝ち越し適時打を放った。西に追い込まれながら、低めのチェンジアップをうまく中前に運び、「最後まで食らいつこうと必死だった」と息をついた。この場面は、首位打者争いを独走する角中が今季初の犠打で広げた好機。「ああいう采配で、絶対に勝負どころと思っていた」と起用を意気に感じた一打でもあった。

 伊東監督は「出番があったりなかったりで、集中も難しいと思う」と言う。それでも、根元は今の状況をマイナスにはとらえていない。

「ベンチにいることで、投手をずっと見られる。自分が出たときに生かせるようにイメージしている」

 限られた機会で最大のパフォーマンスを発揮するため、常にアンテナを張り巡らせる。
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