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中日 工藤隆人外野手・4球団を知る苦労人

 



 中日のスーパーサブといえば35歳の工藤隆人だ。ナニータが左ヒジ痛で離脱したことで守備固めの機会は減ったが、代走からの守備固めが定番コース。それ以外でも、外野の誰かがケガでもすればスタメン出場し、結果を残して存在感を見せている。

 居場所を確保した最大の試合が6月7日のオリックス戦(京セラドーム)だった。その日は1点リードの9回に守護神・田島が追いつかれる展開。8回から守備に就いていた工藤にチャンスが回ってきたのが同点で迎えた12回。無死満塁から右前2点適時打をマークして勝利を呼び込んだ。

「とにかく悔いを残したくないと思ってやっています」

 普段の試合後はさっさと帰る工藤には試合前のルーティンワークがある。本拠地ならほかの選手よりも早く訪れて入念にストレッチ。その後、室内練習場でマシンを相手に打撃フォームをチェックする。納得いくまで打ち込むというのだ。ここまで日本ハム巨人ロッテと渡り歩いて2013年のオフには戦力外通告を経験。トライアウトから中日入りした苦労人は野球ができる喜びを知っているからこそ準備を怠らない。

「試合に出たり出なかったりだと厳しい面もあるけど、準備をしていれば問題ないです。この歳になって足も肩も衰えているとは思わない。やるだけですよ」

 7月は4試合スタメン出場して2度のマルチ安打を記録。チームに欠かせない存在となっている。
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