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広島 野間峻祥外野手・将来のために必要な時間

 



 首位をひた走るチームに、2015年ドラフト1位の名前がない。野間峻祥は開幕を一軍で迎えたものの、スタメン出場はなく、4月4日に出場選手登録を抹消された。昨季は1度も二軍に落ちることなく127試合に出場。188打席に立ち、打率.241、プロ初本塁打もマークしていた。緒方監督が現役時代に着けていた背番号37を着け、期待を一身に背負っていた。即戦力ルーキーの名に違わぬ活躍を見せていたが、今季は二軍で過ごしている。

 春季キャンプは一軍スタート。鈴木と右翼のポジションを争っていた。オープン戦でも結果を残し「どっちも使いたい」と首脳陣も評価していた。ただポジションは1つしかない。開幕が近づくと「使いながら育てる」昨季の方針から、二軍でみっちり鍛え上げる方針に転換された。二軍ではほとんどの試合で一番を任され、打率も3割を超えている。ポテンシャルは誰もが認めるところ。めきめきと育っている。

 野間自身も「僕はまだまだです。基礎からやっていきたい。昨季の経験をムダにはできない」と前向きだった。振り返れば昨季から「みっちり練習したい。知らないこと、分からないことが多過ぎる」と明かしていた。球団としても、一、二軍の壁なく、野間の育成方針を確認し合っている。将来の広島を背負って立つ存在になることは間違いない。時間をかけて武器を調達する。野間は重要な時間を過ごしている。
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